ワイズメンズクラブは、青少年育成団体である「YMCA」の活動を支援することを第一の目的として、地域・国際社会に奉仕する国際的なボランティア団体で国際本部はスイスのジュネーブにあります。
1. ワイズメンズクラブの歴史と現況
ワイズメンズクラブは1920年米国オハイオ州トレドのYMCAで、会員増強運動の同 志クラブとして発足。それが北米各地のYMCAに広がり、ワイズメン(Y’sMen = Yの人) を共通の名称にしました。1922年、米国・カナダのクラブが集まって「ワイズメンズクラブ国際協会」を設立。以後、全世界にクラブが次々と生まれ、YMCAを支援し、
YMCAと共に歩む運動(パートナー)として現在に至っています。
日本では1928年大阪に最初のワイズメンズクラブが誕生し国際協会に加盟、1932年日
本区を設立、1997年東西2区となりました。2016年10月現在、日本全国に145のクラブ
があり、東日本区(新潟県・長野県・静岡県以東および沖縄県)はクラブ数62クラブ、
会員数930名です。西日本区はクラブ数83クラブ、会員数1,530名となっています。
世界的に見ると、ワイズメンズクラブは北米・北欧・北東アジア(日本・韓国・台湾)
及びインドで最も盛んです。南米・中欧・アフリカ・大洋州・東南アジア諸国にも活発なクラブがあり、ワイズの仲間のいる国は71か国で会員数は約3万人です。国際協会では、偶数年の夏に国際大会を開催します。これはいわば世界規模の例会です。クラブ会員、家族なら参加は自由で、4日間の会期中、世界の仲間と友情を厚くし、互いの活動から学び合います。ただの観光旅行でない貴重な体験が得られます。
奇数年の夏には地域(日本はアジア地域に所属)の大会が開催されます。国際大会は
2010年横浜、2012年ノルウェー、2014年インド、2016年8月には台湾で開催されました。
2. YMCAについて
YMCAは、1844年英国に生まれ、現在は世界125か国・地域に約4,500万人の会員を有する世界最古最大のNGO団体です。青少年・指導者育成、生涯学習の普及、国際理解・協力の推進、災害支援ボランティア活動などの事業を国内外各地で展開しています。バスケットボールやバレーボールを開発し、世界に普及させ、キャンプ、ボウリング、スクーバダイビングなどを日本に普及させたのもYMCAです。
3. ワイズメンズクラブの主な活動
- YMCA支援
YMCAが行う青少年の育成等を目的とするプログラムを積極的に支援しています(キャンプ・スキー・サッカー・障がい児水泳等)。
- 地域社会奉仕
社会奉仕活動を通して楽しく交流し、地域に貢献しています(障がい者支援・チャリ
ティーラン・清掃奉仕等)。HIV/AIDSに対する啓発活動にも力を入れています。現
在は東日本大震災や熊本大震災の被災者支援を最重点課題として、募金活動、物資支
援、被災地でのワーク等に力を入れています。
- 国際交流
海外のクラブと兄弟クラブを締結し国際的な交流を図っています。海外のクラブを訪
問するチャンスもあります。
- 国際支援
2月の会合はTime of Fast(断食の時)として、1食分を国際協会に集め、世界で支援
を必要としている所に援助しています。また国連と連携してアフリカ諸国のマラリア
撲滅運動にも参加しています。これらの活動が評価され国連の一組織である「国際連
合経済社会理事会」の特別協議資格を与えられています。
- 親睦・啓発
例会や奉仕活動の交わりの中で、生活を楽しく、豊かなものにしています。ワイズメ
ンの夫人(メネット)のグループ活動も行われています。
- ユースの活動
ワイズメンズクラブと協調、協力するワイズ・ユースクラブ(Y’s Youth Clubs)とし
て国際協会で正式に認証された15才~30才の若者の集まるクラブがあります。日本で
は東京、横浜、姫路で活動が行われています。